民事信託(家族信託)|何ができるか・どんな場面で考えるかを整理
判断能力が落ちてからでは、自宅は売れません。民事信託(家族信託)の設計から、契約書の作成、信託登記までお受けします。
名義人の判断能力が低下すると、売却も賃貸も担保設定もできなくなります。成年後見の申立てをすれば進められますが、一度始まると本人が亡くなるまで続きます。その前に、動かせる形を作っておくための手段が民事信託です。
民事信託の手続きは、信託の設計と契約書の作成、信託する不動産の登記までをお受けするサービスです。当事務所の報酬は、対象となる財産の額と、内容の複雑さで変わります。3,000万円以下で132,000円(税込)から、3,000万円超で165,000円(税込)から、5,000万円超で220,000円(税込)から、1億円超で330,000円(税込)からです。
当事務所は「信託ありき」ではありません。ご状況によっては、成年後見・任意後見・遺言・贈与なども含めて比べ、信託以外の方法をおすすめすることもあります。
この記事の内容
・このサービスが合う方
・報酬と、含まれるもの
・民事信託でできること
・ご依頼から契約
・登記まで
・認知症対策は、信託だけではありません
・作ったあとの点検と見直し
・初回のご相談は無料です
・関連するご案内
このサービスが合う方
民事信託を検討するのは、将来「動かしたいのに動けない」が起きやすい場面です。たとえば、次のような場合です。
- 自宅:売却・賃貸・管理・住み替えなど、自宅で止まりやすい判断を先に整えておきたい
- 共有の不動産:共有者の一人が判断できなくなると、全体が動かなくなる前に備えたい
- 次の次の世代まで:自分の次だけでなく、その先に誰が引き継ぐかまで決めておきたい
- 自社株:経営者の判断能力が落ちて議決権が止まり、会社の意思決定が止まる前に備えたい
場面ごとの考え方は、それぞれの記事にまとめています。
報酬と、含まれるもの
当事務所の報酬
- 3,000万円以下:132,000円(税込)から
- 3,000万円超:165,000円(税込)から
- 5,000万円超:220,000円(税込)から
- 1億円超:330,000円(税込)から
金額は、信託する財産の額と、内容の複雑さで変わります。具体的な報酬は、初回のご相談で内容を伺ったうえでご案内します。
報酬に含まれるもの
- 信託の設計と、信託契約書の作成(公正証書にする場合の公証人との打合せを含む)
- 信託する不動産の登記(所有権移転及び信託の登記)
別途かかるもの
信託する不動産の登記の登録免許税、契約書を公正証書にする場合の公証役場の手数料が別途かかります。証明書の交付手数料なども実費です。ここに挙げたものが全てではありません。
ほかの契約と組み合わせる場合
民事信託は、任意後見や遺言と組み合わせることが多く、その場合は全体でのお見積りになります。 基本的に、初回のご相談でご提示した金額でお受けします。追加をお願いする場合は、事前に理由と金額をご説明し、ご理解・ご納得いただいたうえでのお願いとなります。
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民事信託でできること
民事信託は、認知症などで判断能力が低下したときに備えて、財産の管理や処分が止まりにくい状態をつくる仕組みです。登場するのは、委託者・受託者・受益者の3人です。
下の図は、自宅を例に、民事信託の3人の役割と、元気なうちから亡くなったあとまでの流れを示したものです。
- 委託者:財産を託す人。多くは親です。元気なうちに、受託者と信託契約を結びます
- 受託者:財産を預かり、名義を持って管理・処分する人。多くは子などの家族です。親の判断能力が落ちても、信託の目的の範囲で、売却や賃貸を進められます
- 受益者:信託した財産から利益を受ける人。はじめは親自身とすることが多く、生活費や施設費用に充てられます 亡くなったあと:信託契約で決めた人へ、財産が引き継がれます
財産を管理する権限を家族に託すことで、管理や処分が止まりにくくなります。管理の先の承継まで視野に入れられる一方、自由度がある分、設計で差が出ます。目的と終着点がとても大切です。
信託には、遺言の代わりになる働きもあります
民事信託では、亡くなったあとに財産を誰へ引き継ぐかも、契約のなかであらかじめ決めておけます。遺言とよく似た働きをもつことから、遺言代用信託と呼ばれます。生前の財産管理と、その先の承継を、ひとつの仕組みでつないでおけるのが、信託ならではの特徴です。
信託の遺言代用|遺言に代わる「遺言代用信託」の使いどころと注意点
生前の契約ではなく、遺言で信託を設定する方法もあります
ここまでの民事信託は、生前に受託者と契約を結ぶ方式が中心です。一方で、「生きている間は自分で財産を管理したい。でも亡くなったあとの道筋は決めておきたい」という方には、遺言によって信託を設定するという選択肢もあります。生前は契約を結ばず、遺言者が亡くなると同時に信託が始まる仕組みです。
管理と承継を設計する仕組み
つまり民事信託は、単に「認知症対策の制度」というより、財産をどう管理し、どう次へつなぐかを設計する仕組みだと考えると分かりやすいです。
遺産分割協議書に「処分には承諾が必要」と書いても、第三者への売却そのものは止められません。協議書の約束でできることと、民事信託などほかの方法との違いは、次の記事で整理しています。
遺産分割協議書に「処分には他の相続人の承諾が必要」と書ける?|無断で売却された場合の効力と条項の決め方
ご依頼から契約・登記まで
信託は強力です。だからこそ、契約書の前に「何を大切にするか」を先に決めておくと、ご家族が迷いにくくなります。当事務所では、次の順番で整えます。
1 止まりそうな場面を特定する
信託は、仕組みを覚えることよりも、まず「止まりそうな場面」を先に特定するのが近道です。自宅なのか、共有の不動産なのか、2次相続なのか、自社株なのか。詰まり方に合わせて設計すると、無理のない形に整います。
2 目的を決める(何のために)
目的が言葉になっていると、受託者の判断がぶれにくくなります。逆に目的があいまいだと、「できる・できない」が見えにくくなります。
3 終着点を決める(亡くなったあと)
信託は「管理」だけで終わりません。管理の先に来る相続まで見ておくと、ずれが起きにくくなります。 自宅が関わる場合は、将来の売却や、相続後の出口で、税の前提が変わることがあります。民事信託そのものは管理や承継の設計が中心ですが、自宅が関わる信託では、税の見通しも確認しておきます。
4 ご家族が続けられる形にする(シンプルに)
複雑にしすぎると、運用が止まりやすくなります。想定を重ねすぎず、ご家族が「続けられる形」に落とし込むことを大切にしています。
5 契約書を作り、信託登記をする
設計が固まったら、信託契約書を作成します。公正証書にする場合は、公証人との打合せも当事務所が行います。契約のあと、信託する不動産について、所有権移転及び信託の登記を申請します。
認知症対策は、信託だけではありません
ご家庭の状況によっては、信託よりも別の制度が合うことがあります。たとえば、成年後見、任意後見、遺言、生前贈与などです。「判断能力 → 売る必要性 → 税の見通し」の順で整理すると、迷いにくくなります。
制度の名前より先に、整理の順番を整えます。
自宅の認知症対策|遺言・贈与・信託・任意後見・成年後見を「比較して選ぶ」
作ったあとの点検と見直し
ご家族の状況、財産の内容、不動産の扱い方は、数年単位で少しずつ変わっていきます。信託も、いまの現実に合っているかを定期的に点検しておくと、安心が続きやすくなります。
実際に見直して、信託を解約し、遺言による承継に切り替えた例もあります。以前にほかの専門家に依頼して作った信託契約の見直しも、ご相談いただけます。
その民事信託、このままで大丈夫?数年たったら確認したい2つのポイント
民事信託の契約を解約した例|空き家特例と譲渡税を見据えて、遺言による承継へ
初回のご相談は無料です
「信託が向くかどうか」だけのご相談でも大丈夫です。まだ依頼するか決めていない段階でも構いません。成年後見や任意後見、遺言とも比べながら、必要な手続きと優先順位を一緒に整理します。
相続税がかかる可能性がある場合は、税理士と連携します。ご依頼いただくかどうかは、方針と費用の説明をお聞きいただいたうえでお決めください。
信託だけでよいのか、遺言や贈与と組み合わせたほうがよいのかは、生前・2次相続対策のページにまとめています。
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